鈴鹿市議会議員 南条ゆうじ

議会活動

平成18年6月定例会の議事録が正確ではないため、質疑と討論の発言全文を掲載しました。

1.平成18年6月定例会 質疑全文
2.平成18年6月定例会 討論全文

1. 平成18年6月定例会 質疑全文

南条雄士君
 議席5番,すずか倶楽部の南条雄士です。
 通告に従って,議案第54号 鈴鹿市男女共同参画推進条例の制定について,質疑をいたします。質問が多岐にわたるため,細かく分けて質問しますので,よろしくお願いをいたします。
 まず初めに,条例の制定の条件について触れたいと思いますが,憲法94条に,「地方公共団体は,法律の範囲内で条例を制定することができる」とあります。それでは,この男女共同参画推進条例ですね,これは,どのような法律を根拠として制定しようとしているのか,まずこれをお聞かせ願いたいと思います。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 それでは,議案第54号 鈴鹿市男女共同参画推進条例のうち,まず最初の法律の根拠という点に御答弁をいたしたいと思います。
 この基本的な理念条例につきましては,国におきましては,男女共同参画の基本条例,あるいは三重県におきましても,男女共同参画の推進条例というものが,既に存在をいたしております。そのような中,本市におきましても,先の男女共同参画推進プランの改定に当たりまして,いろいろ議論をいただきました。そのほか,いろいろ多種多様な御意見の中で,条例検討委員会を設けて検討しようという背景から,この条例化の議論が徐々に煮詰まりまして,最終的に庁内委員会とか,パブリックコメントとか,いろんなものを実は入れて,条例の制定に至っております。
 以上でございます。

南条雄士君
 国は・・・さっき国なのに条例とおっしゃいましたけども,これは男女共同参画社会基本法でよろしいですね。その法律をもとに,この条例が上がってきた――こう解釈いたします。
 そういう法律のもとに上がってきたということですが,どうも,この条例には,法律の予定している範囲を超えているおそれがあるのではないかと思われるものが多数ありますので,前文,各条文を追って一つずつ質問をしていきたいと思います。
 まず,前文についてなんですが,7行目の「来るべき新しい社会は」というところなんですが,これは,もう法律云々じゃなくて,まず用語について教えてほしいんですが,性別による・・・「来るべき新しい社会は」の下の下の下の下ですね。「性別による固定的役割分担意識」というところですね,それと,「それに基づく制度や慣行」という言葉が出てきてますので,これはどういった,具体的には何を意味してるのか,お答えいただきたいと思います。

生活安全部次長(浅野正士君)
 私からは,先ほどの質問にお答えをいたします。
 「性別による固定的な役割分担意識やそれに基づく制度の慣行を」というところでございますが,これは,具体的な法規範を定めたものではございません。法令の制定の趣旨,目的,基本原則を述べるものでございます。また,制定理由を述べるものでございまして,条例制定による最終的に目指す理想としては,性別による固定的な役割分担意識,それに基づく制度の慣行というのが解消された状態ということでございまして,施策を推進していくプロセスにおきましては,そういったものを改善していくというふうなことが重要であるということを考えております。条文中には改善という言葉の表現になっております。
 以上です。

南条雄士君
 具体的には,想定してないということでしたので,次に移りますが,「来るべき新しい社会」の一文ですね,「性別による固定的役割分担意識はそれに基づく制度や慣行を解消することによって,初めて具現化されるものと考えられる」,そういうふうに書いてありますが,初めて・・・解消することによって初めて具現化されるということは,現在,全くそのような社会ではない,このような社会は全く実現していないという文脈になりますが,このあたり,社会の内容ですね,人権は十分に保障されている・・・これはされていないということになりますね。すべての人が自立した個人として,その個性と能力を主体的に発揮することができる社会ではないということになりますね。多様な生き方が認められていないということになりますね。男女が対等の立場で,あらゆる分野における責任を分担し合っていないということになりますね。この全く・・・解消することによって初めて具現化されるというところですね。こういう社会がそもそも実現されていない,こういった根拠ですね,その根拠を教えていただきたいと思います。
 そして,解消ということは,従来あった関係を消滅させるという意味でして,これが例え伝統文化とか,男女の適性に合わせた合理的な慣習であったとしても,すべて悪いものとして,何もかも全くなくしてしまうという意味でありますが,「性別による固定的役割分担意識やそれに基づく制度や慣行を解消」することによって,そういった社会が初めて具現化するという根拠,これを教えてください。
 この二つ,よろしくお願いします。

生活安全部次長(浅野正士君)
 それでは,先ほどの性別による固定的な役割分担の意識や,それに基づく制度の慣行を解消することによって初めて具現化されるという,この根拠ということでございますが,男女共同参画社会を目指す,男女が社会に対等なパートナーとして,お互いの生き方を尊重し合い,責任を分かち合いながら,その個性と能力を十分に発揮できる社会ですので,このために,性別による固定的な役割分担意識に基づく制度や慣行を解消することが必要であると考えております。
 それから,解消という言葉でございますが,解消というのは,最終的な目標というふうなことでございまして,その施策を,先ほども説明させていただきましたが,施策を推進していくプロセスにおいては,そういうものを改善というふうな言葉で,それが重要であるというふうに考えておりますので,条文中には改善という表現になっております。
 以上です。

南条雄士君
 条文中には「改善」と,それはわかってますけども,前文には「解消」と書いてあるわけですね。「解消することによって,初めて具現化」と,こういう言い方をしてもいいんですか。先ほど,そのような社会が実現されていない根拠も何も答えてもらってないですので,解消することによってというね,何もかもなくすんですよ,今までの制度や慣行,何もかもなくして新しい社会システムを構築と書いてある。この言い方が許されるんですか,もう一度お願いします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 改善と解消でございますが,あくまで解消って,解消――ここで解消することによって,初めて具現化されるものと考えられますという解消の意味合いなんですが,あくまで男女共同――目指すところの男女共同参画社会といいますのは,いわゆる男女が社会において対等なパートナーとして,お互いの生き方を尊重し合いまして,責任を分かち合いながら,その個性と能力を十分に発揮できる社会というものを最終的に想定をさせていただいておりますという中で,それが最終的な最終形が解消だというふうな意味合いで位置づけております。そのように御理解をいただきたいと思います。
 それから,伝統文化の御質問がございましたですが,伝統文化の領域まで踏み込んでということで,例えばひな祭りとか,節句とか,そういうふうな領域のものまで踏み込んだ伝統文化というものは決して考えてございません。そのように御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。

南条雄士君
 伝統文化を壊すものではないということはわかりましたが,「解消」という言葉でいいということですね。その点はちょっと納得できないところでございます。
 ええと、まあ、今までは言葉の意味ですが,法律の根拠についての質問に移ります。
 この、「社会における制度や慣行」という言葉ですね。これは,男女共同参画社会基本法には,第4条で,「社会における制度,または慣行が性別による固定的役割分担等を反映して,男女の社会における活動の選択に対して中立でない影響を及ぼすことにより,男女共同参画社会の形成を阻害する要因となるおそれがあることにかんがみ,社会における制度または慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮されなければならない」と書いてありますね。また,「解消」の言葉に戻りますが,おそれがあるからなるべく中立に保とうと,これが法律の内容なんですね。それを条例で,制度や慣行を解消すると,解消することまでは法律は求めてないんですよね。条例は,法律の範囲内で制定しなければいけないわけですよね。それを法律の範囲を逸脱してまで,「解消」という言葉使う根拠ですね,まず,それを一つ。これ、憲法違反じゃないですか。一つお願いします。
 二つ目,ここは,「性別による固定的役割分担意識や」となっておりますけど,「意識」を「解消」につながっていきますね。意識を解消。意識を解消するということは,人が何かを考えているところまでも行政が介入するということになりますね。脳みその中まで行政が介入すると。これは思想・良心の自由に反しませんか。これ,憲法19条を侵すものじゃないですか。
 この2点,答弁をお願いします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 さきの1点目でございますが,男女共同参画社会基本法の第4条で申し上げてみえましたように,「男女の社会における活動の選択に対して中立でない」という文言がありますと。それに対して我が方の,今回提案させていただきました条例につきましての文言の中で――文言の前文の中で,制度の慣行を解消することによってという解消と整合性ないのではないかということでございますけど,先ほどの御答弁と重複する部分があるかもわかりませんが,あくまで前文としての位置づけでひとつ御理解をいただいた中で,解消というとらえ方を私どもの方としては,あくまで最大限求めた場合,これが最終形だという形をここで申し上げておりますということで御理解をいただきたいと思います。
 それから,その前段の固定的役割分担意識ということでございますが,この固定的役割来分担意識や,それに基づく制度や慣行というとこなんですけど,その固定的役割分担意識というものが,国際社会の中でも,いろいろ,いろんな背景から,いろんな制度や慣行があると思います。日本の社会の中でも,いろんな役割分担に対する意識や地域性やいろんなものがあると思うんですが,一般的な表現といたしまして,俗に言う,男は何々,女は何々というようなものを総称してのところからの改善で,ここで最終形が解消だというような意味合いで使わせていただいておりますので,よろしく御理解をいただきたいと思います。

南条雄士君
 法律は,まあまあ繰り返しますけども,法律は,そこまで言うてないですね。おそれがあるからなるべく中立にしようとしか言ってないんですね。解消しよう,これはたとえ前文としても,私はこんなこと納得するわけにはいきません。ここは,これで終わります。
 前文,下から3行目に,「事業者」という言葉が出てまいります。これ,男女共同参画基本法を根拠法律にしたということでしたが,男女共同参画社会基本法には,事業者という言葉は出てこないわけですね。なぜ根拠にした法律に対象となってない事業者を条例に入れるんですか,そんなこと許されるんですか,答弁お願いします。
 ちょっと待ってください。それとともに,そのあと,「他の市町村や三重県と協働」とありますが,そもそも来るべき新しい社会とか,その内容,定義,それぞれの条例によって,全く違いますね。全く違うのに,同じ方向に進めるのか,この2点,よろしくお願いいたします。

生活安全部次長(浅野正士君)
 まず,その事業者となぜ入れるのかということでございますが,条例については,事業者の慣行として,密接に連携をしながら進める必要があるということで,雇用の機会でありますとか,あるいは賃金についての男女の格差の改善ということは,十分でないという現実もございます。そういうふうな意味から,男女が,いわゆる働きやすい環境づくりということで,事業者の一層の取り組みを促すというふうな形の中で,事業者を記させていただきました。
 それについては,以上です。

南条雄士君
 他の市町村や三重県と協働の。

生活安全部次長(浅野正士君)
 他の市町村との連携につきましても,現在,県内では,ほかに現在,桑名とか津,伊勢については,合併によりまして,現在,新規検討中というふうなこともございますし,名張市と四日市市の……

南条雄士君
 定義が違う。

生活安全部次長(浅野正士君)
 もう一度済みません。

南条雄士君
 今の,定義が違うというのは,他の市町村や三重県と協働とありますが,来るべき新しい社会というものの定義,内容,これは各市町村・県,全く違うわけですよね。「解消」なんて書いてあるのは鈴鹿市だけです。全然違う内容やのに,どうやって一緒に進めるんですか,ということでございます。
 先ほどの答弁で,事業者に関して雇用の言葉が出てきましたけども,雇用をいうのであれば,男女雇用機会均等法を――'を'というか,'も'ですね,この根拠法律,それが,それも根拠法律になっていないとおかしいと思いますが,その点,どうでしょう。
 2点お願いします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 まず,1点目の他市町村や三重県と協働してという中身は解消という部分は入っていないということでございますが,基本的に,ここの協働という言い方の,この表現につきましては,現在,特に四日市,本市,県の方でこのような男女共同参画センターを持ち,かつ条例も今現在,合併でちょっと白紙,というか制定し直しというところもございますが,伊賀市,松阪,名張,四日市というのはございまして,今ほどありました桑名,津,伊勢,尾鷲,志摩というところも含めまして,男女共同参画につきましては,推進してます。
 先ほどの解消という部分でございますけど,これにつきましては,さきの条例検討委員会でたび重なる議論をいただきまして,あるいはまた,申し上げたようにパブリックコメント等々の中で構築した,いわゆる鈴鹿市の姿勢を示すものというふうに私の方は考えさせていただいております。まるきり――各市それぞれのスタンスはあろうかと思いますが,私とこの方も,私どもなりの姿勢を,ここには示させていただいたんだというふうに考えておりますもので,よろしく御理解をいただきたいと思います。
 それから,雇用機会均等法の根拠関係でございますが,個別の法律につきましては,類似法とか,雇用機会均等法とか,いろいろ当然連携,連動してくるものが多々あろうかと思います。ただ,それは個別の法律の中で,やっぱり尊重されるべきもんであってということで,個別の法律を――こんなことあきませんけど,そういう領域へ入り込んでというような表現のものは慎ませていただいておると,そういう御理解をいただきたいと思いますので,よろしくお願いします。

南条雄士君
 「他の市町村と協働」については,実は解消という言葉は,条例検討委員会から出てきたということなんですね。何か条例検討委員会が悪いのかというような言い方になりますが,結局,市長の名前で出てきてるわけですね。市長の名前で出てきているものを,そういった検討委員会のせいにするというのはいいんですか,これは質問にはしませんけども,そういう考え方は余りよくないと思います。
 男女雇用機会均等法は,別個の法律ですね,もちろん。ですから,そこまでは踏み込まないという言葉が出てきました。それであるならば,なおさら,この条例は男女共同参画の法律,この法律を根拠とし,それしか根拠としてはいけないわけですよね。それしか根拠としてはいけないのに,法律には「事業者」は対象にしてないのにですね,なぜ,条例では「事業者」が出てくるんですか。法律の範囲を逸脱してませんか。法律の範囲内とは言えないと思いますので,答弁をお願いします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問に,御答弁申し上げます。
 いわゆる国の男女共同参画基本法に,事業者というのがもちろん出てきませんということでございますが,市としてといいますか,末端行政といたしまして,その責務を理念条例といたしまして,通常市民と市の姿勢というものは,少なくとも論ずる必要があろうかと。その中に,当然,事業者としても,今回の場合は,あらゆる事業者というものをかなり拡大した定義をいたしておりますけど,当然,いわゆる協力なり,御理解をいただく範囲をできるだけ広げようということで,三重県につきましても,事業者という文言が入ってございますが,私どもも,特に他市町村と違う部分につきましては,さきの,いわゆる企業とか,NPOとか,云々とかいう以外に,自治会とか,いろいろありとあらゆる団体を入れて,事業者をも含めて,いろいろ啓発なり推進をやっていきたいと,そういう姿勢でございます。
 どうぞよろしく御理解をいただきますようお願いします。

南条雄士君
 答弁で,法律より範囲を広げたと言ってしまいましたが,これは・・・だめですね。法律より範囲を広げたら,本当はだめなはずですね。それでいいんでしょうかね。そこまでの答弁しか出てきませんので・・・私は,これは範囲を広げてはいけないと思いますよ。
 じゃ,次,条文――やっと条文に入りますが,この条文で,第1条について質問いたします。
 ここにも「事業者」出てきますので,これは適切でないと言っておきますが,条例の目的ですね。「男女共同参画社会を実現すること」とありますが,男女共同参画社会基本法ですね,法律の目的は,「男女共同参画社会の形成を総合的,かつ計画的に推進すること」であって,「男女共同参画社会の実現」という言葉ですね,あくまでも前文で課題として書いてあるだけで,目的としては書いておりませんので,この表現の仕方,なぜこういう表現を変えたのか,これを法律の範囲内といえるのか,これについて御答弁お願いします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問に,御答弁申し上げたいと思います。
 男女共同参画社会を――失礼しました。再度の御質問に,御答弁申し上げます。済みません。
 「実現することを目的とする」ということでございますけど,この部分につきましては,三重県男女共同参画推進条例の目的部分を引用させていただいたということで御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。

南条雄士君
 条例,もう一度お願いします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 三重県男女共同参画推進条例の目的部分を引用いたしております。
 よろしくお願いします。

南条雄士君
 県の条例を参考にしたということですね。県の条例も法律の範囲を逸脱していることになるかもしれませんが,これは,これ以上は言いません。
 2条――第2条に移りますが,ここにも定義ですね。定義で,条例では「男女共同参画」とは書いてありますが,法律では,「男女共同参画社会の形成」と書いてありますよね。まあ,これは,先ほど言った県条例と同じ――はい。
 事業者――この事業者,2条3項の「事業者」の範囲ですね,非営利まで含めておりますが,これ先ほども「事業者」は書いてないって言ったんですけど,根拠の法律は一体何になるんですかね。じゃ,何をこれ参考にして,この3項を入れてきたのかということを聞かせていただきたいと思います。
 お願いします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問でございます。事業者がどうして入ってきたかということでございますけど,やはり,重複する答弁になろうかと思いますけど,三重県条例,三重県の男女共同参画推進条例につきましても,事業者の責務として,第6条にうたわれております。やはり市民の個体以外に,やはり事業者には幅広く,この理念を御理解いただいて,協力いただけるという位置づけのものを表現させていただいております。
 よろしく御理解いただきたいと思います。

南条雄士君
 一応県条例を基本的に参考にしてるということでしたので,これ以上,鈴鹿市のことに関して,県条例がだめだとは言えませんので,次に移ります。
 次,3条ですね,3条,「解消」を――3条2項,「解消」を「改善」に変えましたと,先ほども答弁ありましたが,法律は,先ほども言いましたように,おそれがあるものに対して中立にすることを求めているんでして,「改善」ということは,そもそも悪いことを前提として,それを直していくと,そういう言葉の意味になりますね。法律には「改善」――「解消」も当然使われてませんし,「改善」という言葉も使われてないわけですね。「改善」を使うというのは,そもそも悪いということですので,その「改善」という言葉を使うことも適切かどうか,御答弁をお願いいたします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問でございますが,やはり3条の2号につきまして,改善することということで,改善に反応する言葉につきまして,改善せんならんという言葉はあかんことが前提じゃないかと,こういうようなとらえ方になるんではないかということなんですが,ここの部分につきましては,いわゆる男女共同参画の必要性というものを論じる前段といたしまして,固定的役割分担意識というものが,社会の中にいろいろあるんではないかということにつきまして,改善する必要があるものにつきましては,改善をいたしていきたいということでございまして,基本的には基本計画で1項目挙げさせていただいておりますけど,この条例で定義させていただいております審議会で,十分な議論をしていただかないと,なかなかこの部分は議論が多々あろうかと思います。そういうことも踏まえまして,改善という表現をさせていただいております。よろしくお願いしたいと思います。

南条雄士君
 答弁が理解しづらかったのですが,この書き方ですね。だから,悪いこと――もし悪いことがあるならば,それを改善,という書き方にすればいいんですが,「固定的役割分担意識に基づく制度及び慣行を改善」すると,この制度及び慣行は既に悪いものだから改善するという言い方になってるから,私は問題にしてるわけであって,この書き方を本来は改めるべきだと,私はこう思います。
 次は,4条においても,法律においては,「男女共同参画社会の形成に寄与」と書いてあるのに,条例では,「男女共同参画を積極的に推進」と,「寄与」と「推進」は全然違いますね。これも範囲を逸脱してるのではないかと思います。
 4条2項に関してなんですが,この市民の「協力」――「責務」ですね――「市民の責務」の「協力」,この「責務」という書き方ですね,「協力するよう努めなければならない」,そういう言葉は法律にもないと思うのですが,この根拠ですね,根拠を教えてもらいたいのと。
 この4条を違反した場合,市民が裁判にかけられるとか,そういう法的拘束力が生まれるのか,これをお聞かせいただきたいと思います。

生活安全部次長(浅野正士君)
 市民の責務とは,なぜ必要なんかということでございますが,男女共同参画社会を実現するためには,市民や事業者,それから男女共同参画の視点から,それぞれの立場で,自覚を持って行動することが求められるということで責務が必要であります。また,社会の分野において,男女双方が権利・義務に対しまして対等な関係を持つという,公正にという立場で行動することを求めているものでございまして,個人の考え方自体を規制するものではございません。そういうことです。
 以上です。

南条雄士君
 答えられてないんですが,違反した場合,裁判にかけられる法的拘束力があるのか,さっきないとおっしゃったんですか,今。ないということですか。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 違反した場合に,法的拘束力があるかということでございますが,特にこの条例におきましては,罰則規定等々の定めはございません。
 したがいまして,個別の別の法律に該当するものについては,個別の法律の中に罰則規定があれば該当してくるものということで,ここでは特にうたっておりません。そのように御理解をいただきたいと思います。

南条雄士君
 はい,ありがとうございます。
 次は,5条に移りますが,ここも「事業者」がありますね。先ほども何回も言ってますんで,これ以上は言いませんが――質問はしませんが。本来,事業者といえばですね,男女雇用機会均等法を根拠としてこの条例の条文が書いてなければいけないとは思うんですが,そもそも男女雇用機会均等法を根拠法律としたとしても,立法趣旨は全然違うわけですね。立法趣旨。この雇用機会均等法は,「雇用機会均等」と「女性労働者の健康確保」と書いてありますので,条例には,そういうことは全く,女性の健康確保というのが書いてありませんね。これはまあ,これ以上質問はしませんが,立法趣旨に違反しているのではないかと思います。
 6条に移りますが,市の責務ですね。「市は,男女共同参画の推進を主要な施策として位置づけ」と書いてありますが,男女共同参画というのは,例えば,今,桑名は合併で流れたとかいう話がありましたが,合併だから流れたといったら,全部の条例が流れてしまうわけですね。桑名の場合は,条例の内容に問題があって,これは一たん,失効させるべきと,決議があったから変わったわけですね。全国的にもいろいろ問題になってる男女共同参画条例ですが,細かくは言いませんがね――それを主要な施策として位置づけると,そういう主要な施策と位置づけてもいいんですか。まず一つ,これをお願いします。
 それと,4項で,先ほど杉本議員の質疑に答えてはいたと思うんですが,積極的に働きかけるように努めなければならない,こんな法的義務はないですよね。ここは質問しません。
 先ほどの,主要な施策にしてしまっていいのか,この件についてお答えをいただきたいと思います。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問に,御答弁申し上げます。
 市の責務,主要な位置づけでございますが,私どもの方も,桑名市さんの,ちょっと文言までは,私ども,ちょっと詳しくは把握しておりませんのですが,全国的にも,この男女共同参画に対する,いろんな考え方や議論が,あるいは問題も含めましてあるという認識は,多々いたしておるところでございます。私どもの方も,この条例,今回制定いたし――御提案申し上げておりますが,これから進めていく上で,多種多様な議論なり,問題なりは,当然出てくるものだというふうに認識もいたしておりまして,そのスタンスで,やはりこれは十分な議論を重ねた上で,やっぱり推進していくべきだというふうには考えさせていただいております。
 市の責務につきましては,あくまで今,こういう姿勢を――市の姿勢を示すもんだということで御提案を申し上げております。そこら,それについて,よろしく御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。

南条雄士君
 ありがとうございます。問題であるという自覚はされているということですので,問題点を取り除くように,これから考えていただきたいと思います。
 次,7条に移りますが,7条。突然,「禁止事項」という言葉が出てきますね。禁止事項,そんなもの法律にはありませんね。先ほどからおっしゃってますように,男女共同参画に関する法律にしても,条例にしても,あくまでも理念法であると。理念法,理念条例である,ということは,この条例も,理念にとどめて,禁止事項を定めるべきではないと思いますね。しかも,突然,対象が「すべての人が」という主語になってるんですね。今までは,「市民は」とか,「市」とか,そういう形なんですが,いきなり「すべての人が」と。こうなると,対象が広がり過ぎて,市民でなくても対象に入りますし,こういう言い方をしてもいいのかですね。
 一つは,禁止事項なんて定めてもいいのか,もう一つは,対象をすべての人に広げてもいいのか,まず,ここを2点お願いいたします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問に,御答弁申し上げます。
 禁止事項が,そもそも挙げてもいいのかと。中身的には,この禁止事項という必要性があるのかということなんですが,これにつきましても,鈴鹿市――本市といたしまして,少し踏み込んだ部分がございます。禁止事項の,いわゆる「配偶者,恋人その他の親密な関係にある者」と書いてございますが,それで,この配偶者はDV法が施行してというか,上位法律がございますけど,「恋人その他の親密な関係にある者」という表現は,本市だけしかさせていただいておりません。これは一つ,本市の――これも姿勢を示すもんだということで踏み込みをいたしております。そのような,ひとつ御理解をいただきたいと存じます。
 以上でございます。

南条雄士君
 踏み込んだと,踏み込んだ姿勢を示すということでしたが,私,後から,恋人その他親密な関係について・・・3号ですね,言おうと思ってたんですが,DV法――この3号は,DV法に関連する記述だと思いますね。このDV法には,「配偶者・・・過去も」というのがありますが,「配偶者」という書き方しかしてないわけですよね。DV法,法律で「配偶者」としか書いてないのに,条例で「恋人その他の親密な関係にある者」まで入れてしまうと,これは本当に,法律の範囲を逸脱していると言わざるを得ないというか,法律の範囲を完全に超えてしまってると。いいんですか。法律の範囲内で条例を制定することができるんですよ。それを,あえて踏み込んだからこれでいい,という言い方は納得できませんので,これ,憲法の,「法律の範囲内で」という言葉を完全に超えてるということで,これで本当にいいんですかということをもう一度お尋ねします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問に,御答弁申し上げます。
 禁止事項につきましては,法律の範囲内で,やはり条例がつくられるべきだということで,本当にこういうものまで逸脱していかがなものかというような御質問でございます。
 御趣旨のように,条例にうたえば何でもできるんかというようなことにもなるかもわかりませんが,やはり男女共同参画を目指す中での,いわゆる姿勢といいますか,やや強い姿勢をあらわしている部分が,この部分でございます。これも本市で独自の姿勢ということで,御提案をさせていただいておるということで,御理解をいただきたいと存じます。
 よろしくお願いします。

南条雄士君
 これを理解するわけにはいかないんで,私は確実に法律の範囲を超えてしまうということで,違憲じゃないかなと――この条例ですね――思います。
 次は9条に移りますが,プランが書いてありますね。プランというか,基本計画ですね。基本計画について書いてありますが,(3)――3号,また,「改善」と書いてあります。これもおかしいとは思いますが,これは置いといて,4号ですね,「教育の場における男女共同参画の推進に関する必要な事項」,「教育の場における男女共同参画」,これどういうものですかね。例えば桑名では,いわゆる,問題になっている「ジェンダーフリー」という言葉をはっきり書いてるんですね。結局,失効になっているということもありますので,これから決めることかもしれませんが,そういうことにならないようにしていただきたいということで,内容をお聞かせ願いたいと思います。
 8――(8)ですね――8号で,「マスメディアとの連携を図る」という言葉がありますが,それはどういうことかということですね。鈴鹿市がマスメディアに対して,特定の情報を流すようにしむける,もしくは特定の情報を流さないようにしむけるということなんか,もしそれであれば,報道の自由を侵害することになると思いますが,その辺,4号の教育とですね,8号のマスメディアに関して,御答弁をお願いいたします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問に,御答弁申し上げます。
 基本計画の4番目,教育の場における男女共同参画の推進に関する必要な事項でございますが,基本的には,これから具体的なものを明確にして,審議会の中で明確にして議論を重ねるものというふうに存じておりますが,例えば男女混合名簿なんかがあろうかと思います。男女混合名簿というのは,日本では――教育の場では,特に――大学では,いわゆる混合名簿になっておろうかと思います。これらの必要性というものなんかも,どうあるべきかというのをやっぱり議論の対象になるべきだというふうに考えさせていただいております。文言によって,例えば健康診断とか,そういうものは分かれるもんでは決してございませんし,やはりこれは,いろんな意味合いの考え方なり議論が,議論というか意見が多々あるはずですもんで,十分そこら辺の議論も含めまして,教育とも連携させていただきたいと,そのように考えさせていただいております。
 それから,マスメディアの方の御質問でございますけど,表現とか報道の自由との関係,非常に難しい課題でございます。市が具体的な施策を策定し,実施する際には,より一層慎重な対応が求められるものと考えさせていただいておりますもんで,これもあわせてよろしく御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。

南条雄士君
 問題があるということは,いろいろ言われておりますので――何というんですかね,しっかり議論をしていただいて,なるべくおかしな方向にいかないように,希望しておきます。
 10条に移りますが,この10条の,「市は,積極的改善措置を推進しなければならない」という条文自体,これ,私,法律を見ても,積極的改善措置に関する'定義'は,法律の2条2項にあるんですが,法の積極的改善措置に関する'条文'が見当たらないんですね。これ,法律には書いてないけども,条例にこういう書き方をするという――あるんなら教えてほしいんですが,ないんなら,なぜそういう書き方するかということで,答弁をお願いします。

生活安全部次長(浅野正士君)
 積極的改善措置を特に定める必要があるのかというふうなところでございますが,格差が現実に存在するところでは,法律上,抽象的に認められた,機会の均等が形式的なもんに過ぎません。その機会の利用を実質的に困難であることは非常に多いと思われます。現実に機会が均等に利用できるように是正するための措置でございます。必要な範囲内において行われるものでございまして,結果の平等を求めるものではございません。
 以上です。

南条雄士君
 ちょっと聞いたことと違うとは思うんですが,法律,これ,見当たらないんですよね。ですので,法律に書いてないことを書くというのは,もしかして見落としてるのかしれないですが,今,書いてあるとは言われませんでしたので,これも法律の範囲を逸脱しているのではないかと思います。
 それでは,11条に移りますが,この「必要な体制整備に努めるとともに,必要な財政上の措置を講ずるよう努めるもの」とありますが,先ほどの6条のとこで,主要な施策にしてもいいんですかというふうに聞いたんですけども,これ,「努めるものとする」という努力規定にはなっておりますが,わざわざ「体制整備」,「財政上の措置」と書いておりますので,そこまでする必要性があるのか,ほかにもっと大事な施策があるのではないですかということをお尋ねします。

生活安全部次長(浅野正士君)
 財政上の措置がもっと重要なものにということでございますが,これは鈴鹿市といたしまして,男女共同参画の同じ,お互いに生き方を尊重し合って,仕組みを分かち合いながら,一人一人が個性と能力を発揮できるような男女共同参画社会の実現ということが最重要課題として,国や県におきましても,積極的な推進が図られているところでございます。本市といたしましても,重要課題として財源確保をしていきたいと思っております。
 以上です。

南条雄士君
 時間がないので――13条に移りますが,「審議会」,公募も含めるということでしたんで,公募を含むと言いながら,結局,市長が任命すると。行政が選んでいくというのであれば,行政が最初からやったらいいんじゃないんですか。なぜ行政で主体的にできなかったのか。
 それと,「任命」ですね,4項の「任命」,10名以内,これはどういう人を予定してるのか,ちゃんと何かの組織の代表とか,民主的コントロールが及んでいる人を予定しているのか,この二つをお尋ねします。

生活安全部長(釆びき隆道君)
 再度の御質問でございます。
 先ほどの審議会のメンバーの構成でございますが,公募につきましては,今のところ原案的に考えさせていただいておりますのは,市民公募といたしまして約2名ぐらい,それから男女共同参画につきまして,識見のある方を中心に,全体で10人というふうに考えさせていただいておりますので,よろしく御理解いただきたいと思います。


※制限時間60分をすべて使い果たしたため、これにて質疑は終了


2. 平成18年6月定例会 討論全文

 おはようございます。
 議席5番,すずか倶楽部の南条雄士です。
 会派を代表して,議案第54号 鈴鹿市男女共同参画推進条例の制定について,反対。その他の議案については賛成の立場から討論に参加をいたします。

 まず,議案第54号についてですが,質疑において,行政側が文言に問題があることを認め,法律の範囲を逸脱しており,憲法違反のおそれがあることを否定しなかった条例が,なぜか委員会を通ってきたことに驚きを隠せませんが,もう一度問題点を洗い出して,私の意見を述べたいと思います。
 そもそも私が考える,理想とする男女共同参画の理念というものは,男女が,お互いの性差や,男らしさ,女らしさを認めた上で,伝統文化やこれまでの社会制度,慣行を尊重し,男女がそれぞれの特性や適性を生かしつつ,助け合って今までより,よりよい社会をつくるように参画するというものであります。
 このような理念に基づいて,しかも法律の範囲内で制定された条例ならば,私も反対する理由は全くなかったと思います。
 しかしながら,この,理念に問題があるという,そして,法律の範囲を逸脱しているという,二つの理由から,この条例の制定について反対の意見を述べたいと思います。

 まずは,理念についてですが,これは前文に書いてありますが,例えば「性別を超えて」とあるんですが,「性別による固定的役割分担意識」という言葉で,性差をそもそも悪いものという前提で扱っておりますし,人類の長い歴史の中で,男女の特性や適性にあわせて役割を分担してきたことや,そういった考え方をすべて解消するべき考え方である,悪いこととして扱っておりますし,助け合って,今までより,よりよい社会をつくるという考えではなくてですね,これまでの考え方,そして制度や慣行は完全に悪いもので,解消することによって新しい社会システムを構築する,そして,そのことによって,初めてよい社会が――初めてよい社会が生まれるというふうに条例の意味はなっております。
 つまりは,これまでの社会は,男性有利で全く平等ではなく,このような社会を破壊して,新しい社会システムを構築することによって,初めて女性が解放されて,よい社会になるというような書き方がしてあるわけですが,このような考え方をジェンダーフリー思想と――いわゆるジェンダーフリー思想といいまして,この根底には,マルクス主義フェミニズムという思想があると言われております。
 マルクス主義フェミニズムというのは,マルクス主義における資本家階級と労働者階級の関係を,これを男性と女性に置きかえた思想でありますが,繰り返して言いますと,この条例にある条例の文言ですね,「性別による固定的役割分担意識やそれに基づく制度や慣行を解消」することによって「新しい社会システムを構築」する,この理念は,まさに,これまでの社会は男性に支配されており,そのような社会を破壊して,女性を解放するような社会をつくろうというマルクス主義フェミニズムに基づくジェンダーフリー思想そのものだと言えると思います。
 なぜ,このような思想が条例に入り込んでいくのかといいますと,そもそも国の男女共同参画社会基本法そのものがマルクス主義フェミニズムに基づいた法律でありまして,フランスのマルクス主義フェミニズムの学者であるクリスティーヌ・デルフィーという人に影響を受けた東京大学の大澤真理教授が,この法律の制定に審議委員として大きくかかわって,その意見が採用されたという前提がありますので,この法律をもとにして条例をつくる限り,ジェンダーフリー思想になるということはしょうがない――仕方がないことだとは思いますが,そもそも法律は,市町村が条例をつくることについては努力義務にとどめていますので,このような思想に疑問があるのであれば,まだ条例を制定せずに,様子を見ていればいいわけでございます。
 しかしながら,鈴鹿市は,法律においては,「社会における制度または慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮されなければならない」としか書いてないにもかかわらず,制度や慣行,そして意識の解消まで理想に掲げた,法律でさえも遠慮してそこまで書けなかった,マルクス主義フェミニズムに基づくジェンダーフリー思想を前面に押し出した条例を上程してきたという次第であります。
 私は,マルクス主義フェミニズムが存在すること自体を否定するわけではありませんし,賛成討論を聞いていただいたらわかりますように,マルクス主義フェミニズムを推進しようとする人たちが,この条例の理念に賛成するのは当然だとは思いますが,あいにく私はマルクス主義フェミニニストではありませんし,性別を超えなければならないとか,役割分担意識を解消・・・解消というのは,従来あった関係を消滅させるという意味ですが,役割分担意識を解消させなければならないとかですね,制度や慣行も解消,消滅させなければならないという考え方は全く持ち合わせておりませんので,この条例の理念については,真っ正面から反対をいたします。

 もう一つは,もう一つの理由ですね,法律の範囲を逸脱しており,憲法94条に違反するおそれがあるという点についてでありますが,これは,質疑で明らかにしてまいりましたので,あまり多く語りませんが,この条例は,前文で,「意識の解消」という憲法19条に抵触するおそれのある概念まで含めた,「制度や慣行の解消」という理念を最終目標としていることからもわかりますように,そもそも理念が法律の範囲を大きく逸脱している。そして,各条文にわたっても,目的も違う,定義も違う,そして,法律には出てこない事業者に対してまで義務を負わせると。
 事業者に対して,何か義務を負わせたければ,例えば男女雇用機会均等法という法律がありますので,それに関する条例を別個に定めて,それによって対応するべきだと思いますが,そんなことはせずに,この男女共同参画社会基本法ですね,この法律とは関係のない理念まで持ち出してここに入れている。
 そして,第7条におきましては――条例の7条におきましては,法律には全く書いてない,全く予定もされていない禁止事項まで定めて,すべての人に対し,社会のあらゆる分野において,非常に広い範囲を対象として禁止事項を定める。そして,その禁止事項に,当然,法律の範囲内でない,本来入るべきでないDV法の理念まで登場させると。
 さらには,そのDV法が予定していない恋人まで対象に含める。まさににDV法の立法趣旨を完全に逸脱しているだけでなく,そもそも男女共同参画社会基本法の趣旨までも逸脱している。二重に法律違反を犯しているというもので,本当に条例としては,全くむちゃくちゃで,未熟なものと思います。
 質疑の答弁において,前文には,法的拘束力がないから,何でも書いていいというような答弁がありましたが,法的拘束力がないから何を書いてもいいという理論,それは私にはいかがなものかと思います。
 例えば前文だからといって,行政が市民の思想・良心の自由を侵害してもよいと書いていいわけがございません。
 法律の範囲を逸脱しても罰則がないから大丈夫,といった強引な答弁も委員会でありましたけども,逆に言えば,罰則があれば,完全に法律の範囲を逸脱,完全に法律違反の内容が書いてあることを行政側が認めているわけで,それを許していいとは,私は思いません。
 しかも,こういった答弁は,あくまでも行政側の解釈であって,この条例が市民や事業者に適用されて,審議会が指導をするというような答弁もありましたけども,そうなった場合,裁判によって,この条例の適法性自体が問われる可能性もあるわけでして,そもそも法律と解釈が分かれるような未熟な条例は制定するべきではないと思います。
 さらに言いますと,委員会の答弁ですね,後退させてはいけないから前進するのだという,後退させていけないんであれば,法律の範囲内で定めるべき,これが本来の法律の解釈だと思いますが,法律の範囲内にとどまるということを完全に無視した答弁もありましたが,そういった解釈は類推解釈というものでありまして,禁止行為などを不当に拡大するなど,憲法31条に抵触するおそれまである。なぜそこまでして,この条例を押し通そうとするのか,私には全く理解ができません。
 このようなめちゃくちゃで未熟な条例ですが,この条例を認めてしまうと,6条――条例の第6条と第11条にあるように,定義さえもはっきりしてない男女共同参画推進が、主要な施策として位置づけられてしまう。さらには,体制整備と財政上の措置まで取られる可能性もあるということで,とてもじゃないですが,法律の範囲を明らかに逸脱して,それを行政側も認めている条例を主要な施策として認めるわけにはいきません。
 例えば三重県の桑名市は,平成14年に,桑名市の男女平等を進めるための条例,これを制定しましたが,この条例も明らかに法律の範囲を逸脱していることが全国的に問題になって,そのため合併に際して,合併後の桑名市に引き継ぐことは信義を欠くという決議がありまして,結局,失効した,失効を求める決議を議決したというような他市の状況もございます。
 鈴鹿市においても,このような条例を通して,全国的に批判されて,結局改廃するようなことになるよりは,今はまだ,この条例を認めずに,もう一度法律の範囲内でつくり直し,そのつくり直した条例に対して賛成するというのが,本来とるべき姿勢であると思います。
 もう一度言います。文言に問題があって,法律の範囲を逸脱していることを行政が認めているこの条例に対し,今回は賛成をせずに,法律の範囲内でもう一度つくり直した条例を出してもらう。そのときに賛成をすればいいと思います。
 以上の理由から,議案第54号 鈴鹿市男女共同参画推進条例の制定については,反対をいたします。
 その他の議案については賛成いたします。
 議員の皆様方の御理解と御賛同をお願いいたしまして,討論を終わります。
 よろしくお願いいたします。